今回はリターゲティング広告運用の注意点「その3」となります。
その1では「リターゲティング広告とは何か?」
ということをお伝えしてきましたが、
3回目となる今回は…
「そもそも、リタゲ広告って結果だけで判断していいのか?」
という点についてお伝えしていこうと思います。
ディスプレイ広告やリスティング広告、その他WEB上の広告も含め、広告すべてに言えることですが、ある一つの施策に限定して計測したデータだけに基づきその評価をすると判断を誤る確率が高まります。
リタゲのレポート(つまり最後に目にした広告の結果)だけを見て、「CPAが悪い」「CTRが高い」「CVRが良い」などなど。
確たる評価をしては危険です。
その理由は、実際に商品を購入するユーザーや、問い合わせをするユーザー視点で考えるとよく分かります。
テレビのCMや、番組内で紹介される商品、ラジオや家族や友人との会話、ツイート、フォローしている人の記事。
タイムラインに流れる動画広告、Googleなどの検索結果に出るテキスト広告。
いつも見ているWEBサイトに表示されたバナー広告。
生活する上でユーザーは常日頃さまざまな情報に触れています。
このように、情報へ触れる機会が実に多様な社会において、初めて知った商品情報を元に、購入まで意思決定してしまうケースは非常に稀と言えます。
例えばネットで商品購入をする際…
・商品について知る
・理解を深める
・第三者のレビューなどで好感を持つ
・その後にやっと購入
と、行動を分解し流れを考えれば、最後に接触した広告の数字だけで評価をするには無理があることが分かりますよね。
「その1」でもお話しをしたようにリタゲの場合は、そもそも自社のサイトを訪れていたユーザーなのですから、中にはほとんど購入意思を固めていたユーザーも含まれます。
言ってしまえばそのようなユーザーは、広告を見なくても購入していた可能性もあります。
ユーザーの行動に影響を及ぼす要因がリタゲ広告ではありませんので、
『100%正確だ!』という計測結果とはならないのです。
もちろんリタゲ広告だしても意味ないじゃんってことではありません。
前述した事象を考慮して評価する必要があるわけです。
最後に目にした広告の結果だけでは不安だ…
不安すぎる!っという方は、Google先生にて『アトリビューション分析』と検索してみてください。
(※アトリビューション分析については長くなりますので、またの機会にお話しできればと…)
アトリビューション分析とは言わずとも、ざっくりとリタゲの効果を確認する方法はあります。
それは…
リタゲを実施している時期とその前後を比べ、総購入者数が増えているのか、問い合わせ回数が増えているのか。
売上がマシマシになっているのか、利益やROIが増えているのかなどを確認することです。
最低限、業種別の繁忙期・閑散期という要因や、イベント事が多い月・少ない月などに応じ、
実施している施策数の差は考慮する必要はありますが、ざっくりとリタゲの効果が上々なのか、そうではないのかが分かるのではないでしょうか。
3回に分け、リターゲティング広告をする場合の注意点をお話ししてきましたが
大前提として、リタゲだけでご新規さんは増えません。
あくまで、一度でも興味をもってくださった方に対しての広告だからです。
特に、「数か月経ってもアクセスが伸びない」「思うように販促効果が出ない」という時などは
リタゲと同時に新たな見込み客にサイトに訪問してもらう施策も必要です。
つまり、自社サイトでのPRはもちろんディスプレイ広告、リスティング広告、メール、SNSでの紹介、TVCMなど。
目的に応じ様々な広告施策とセットでPDCAを行うことが大切なのです。
それではまたの機会に。
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・その1
・その2