こんにちは!
デザイナーの朝子です。
会社案内パンフレットや会報誌などに、自社の社屋やスタッフの方々を掲載する機会はよくありますよね。
今ではSNS等のサービスを利用して、ご自分たちで撮影した写真を、ご自分たちの手で世間に公開することも当たり前にできてしまいますよね。
私はグラフィックデザイナーですが、日頃お仕事をさせていただいている中で、プロが撮影したものではなく、自前で撮影されたお写真を原稿として受け取る機会がよくあります。
そんな時、例え高性能カメラでなくとも、撮影の設定うんぬん以前に、少なくともこれだけは気をつけたらグッと良くなるのに…と感じるお写真があります。
特別な知識やスキルは不要!
今回は、撮影時、少しだけの手間でNGな写真を回避できるパターンをご紹介させていただきます。
その1「境界線とかぶっていて惜しい!」
明るく人当たりのいい我が社の武藤(仮名)さん。
今日は社内誌用の写真を撮るよー。
「こちらです」のポーズをお願い!
はいチーズ!
決まりました!
いい笑顔!
でも…残念ポイントがあるんです。
皆さんおわかりですか?
武藤さんの手の先端が、壁の境界線と被ってしまっています。
先端が他のラインと重なるという構図はとてもNGなんです。
撮影時に、被らないように武藤さんに移動していただくことで、問題はすぐに回避できます。
これだけでOK。
他にもこんな写真はNGです。
武藤さんの体の軸と、植物の縦の軸が被っています。
これは『串刺し』というNGな構図の代表例です。
植物は左右どちらかの控えめな位置にして、武藤さんを主役にしてあげましょう。
こちらもNGです。
ちょうど首のくびれに、窓枠が被っていますね。
こちらも構図として不吉なことで有名。
首のくびれと窓枠のラインが被らない位置になるよう、その場で確認しながら撮影しましょう。
その2「やはり人の印象は見た目で決まる!」
さすがに個人撮影の時はマスクは取るものだと思いますが、集合写真ともなると、本人も周りの方もそこまで配慮されない場合がよく見受けられます。
社員の集合写真は、会社の印象を上げるために使用することがほとんどです。
マスクを装着していると、軽い風邪であっても花粉症であっても、見ている側にとってはプラスのイメージになることはまずありません。
撮影の時だけは、マスクをきちんと外して、パワーのある会社であることをアピールしましょう。
その3「なにはともあれ整理整頓が大事!」
Oh…せっかくの主役が…。
人のサガでしょうか。
なぜか主役よりも周辺のゴチャゴチャしている方に目線が動いてしまいます。
具体的なNGポイント
-
- 生活臭漂う小物は撤去しましょう。
主役の演出のためにこじゃれた小物で演出するということならOKです。 - コード類は要注意。ゴチャつきレベルが極めて高いです。
全て隠すことができればベストですが、不可能は場合は、せめてスッキリとさせておきましょう。 - 写真の左下に、机の限界が見えていますね。
これもよくありません。中途半端に写り込まないようにしたいところです。
- 生活臭漂う小物は撤去しましょう。
サンプルは多少大げさなNG例ですが、
とにもかくにも、主役を引き立てるために、周りを整理しておくことが鉄則です。
せめてこんな感じに。
おまけ「どうしても画にならない時の最終奥義!」
もはや画にもならないような写真を使用しなくてはいけないこともあると思います。
最終奥義は思い切ってモノクロ写真にしたり、フィルター加工するというもの。
モノクロ加工
フィルター加工
なんとなくクールに決まります。
ただし、これらの写真を掲載する周りの情報とのバランスを見て、浮かずに違和感なくマッチングするような場合にのみ使用しましょう。
NG写真を回避する方法のまとめ
- 主役を邪魔する構図にはしない
- 背景には細心の注意を払う
- 整理整頓する
- マスクは外そう(不健康そうに見えてしまう)
- 奥の手、モノクロ写真やフィルター加工すると味のある写真に
ロケーション、カメラの性能、撮影の設定以前に、マイナスの印象を与える構図や原因を、このように撮影時の少しの手間で最低限回避することができます。
ぜひ参考にしてみてくださいませ。