今回は秋田の現状について、ご覧いただきましょう。
先頃、秋田県の有効求人倍率についての記事が新聞に掲載されました。
「県内人手不足、職種で偏り 建築技術者、警備など深刻」
(秋田魁新報 5/30既報)
秋田県の有効求人倍率は、一般職業別では、全国平均に倣って過去最高を更新しました。
全国平均:1.59倍に対して秋田県は1.60倍と初めて全国平均を上回りました。
また職種別で見ますと建築士や土木施工管理技士など資格の必要な「建築関係技術者」が前年同月比0.47ポイント増の5.27倍で最高。
飲食店や小売店の従業員など「接客・給仕」が1.95ポイント増の5.22倍、ビルや工事現場の警備など「保安・警備」が0.93ポイント増の4.72倍で続いています。
一方、倍率が最も低かったのは「事務」の0.37倍。前年同月を0.06ポイント上回ったものの依然として人気の高さがうかがえます。
このことから言えるのは、機械組み立てや事務系といった比較的肉体を酷使しない業務に人気が集まっていることです。
また、営業や接客といったコミュニケーションを必要とする職種に人材不足が続いているのも、現在の求職者が指向を反映しているでしょう。
先にもある通り、資格が必要な職種ということもありますが、天候に左右されず、室内の空調設備の効いた部屋で仕事をしたい、このような声が聞こえます。
■平成29年度(2017年)労働力調査から
ひところ、若者の非就業率が話題になりました。ひきこもりや定職につかないニート(死語?)が社会問題となったものです。
ところが、昨年の労働力調査を見ますと次のようになっています。
・若年層の完全失業者は10万人の減少
若年層(ここでは15~34歳とした。)の完全失業者は,2017年平均で68万人と,前年に比べ10 万人の減少となった。年齢階級別にみると,15~24歳は25万人と3万人の減少,25~34歳は43万人と7万人の減少となった。若年層の完全失業率は4.0%と,前年に比べ0.5ポイントの低下となった。年齢階級別にみると,15~24歳は4.6%と0.5 ポイントの低下,25~34 歳は3.7%と0.6ポイントの低下となった。
2017年平均の完全失業率では2.8%と、前年に比べ0.3ポイント低下(7年連続の低下)。
完全失業者は190万人と18万人減少(8年連続の減少)。
全国平均の求人倍率とともに、若者の就業志向も上向きに転じているようです。
■2025年問題
今後労働力不足だけでなく、高齢者が増加し続けることで問題となっている「2025年問題」。
「団塊の世代が2025年頃までに後期高齢者(75歳以上)に達する事により、介護・医療費などの社会保障費の急増が懸念されている問題」ですが、秋田県では、特に顕著になっていくでしょう。
もはや2025年を待たずに社会保障費のツケは若年層への大きな負担となるはずです。
産業人口統計から見ても若者の就業率及び労働人口の絶対数が不足していることから、如何に効率的に求職者を獲得するかが企業の採用の鍵になっています。
そこで次回からは、求職・採用のシーンに応じた効果的な採用ツールの活用方法についてお伝えしてまいります。
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