チラシを手にとってみると、ピカピカ光っているもの、コピー用紙のようなもの、色がついているもの、厚いもの、薄いものなど様々な用紙があることがわかります。新聞に折り込まれているチラシの用紙のほとんどは「コート紙」という種類のものです。他にも、マット紙、上質紙というものがあり、大きく分けて3つの種類があります。
◯用紙の種類について
【コート紙】
コート紙とは用紙の表面に特殊な塗料を塗工して、白色度が高く、光沢をだしているツルツルとした用紙です。写真のカラー印刷に適していて、チラシやパンフレットなどあらゆる印刷物に仕様されています。
【マット紙】
コート紙と同じく表面に薬品をコーティングしていますが、コート紙とはちがい、つやのない加工をしています。上品なイメージを持ち、カラーにもモノクロのどちらにも適しています。光を反射しない特性があるため、鉛筆書きにも対応し、文章が読みやすい用紙となっています。
【上質紙】
コート紙とマット紙と違い、光沢がないのが特徴です。インキが用紙に沈み込んでしまい写真などは若干くすんで見えてしまいます。しかし、筆記性に優れた用紙であり、目にやさしく感じられ文章の可読性にもすぐれています。
この3つの種類の特性をグラフであらわすと下記のようになります。
コート紙は写真を多く使うチラシや、色数を多く使うなどとにかく目立たせたいチラシに使うとよいでしょう。
マット紙は万能選手です。上品で落ち着いたイメージもあるので、比較的単価の高い商品や価値をアピールする際に仕様してはいかがでしょうか。
上質紙は文章の可読性があるので、長文を併用したチラシなどで使用してください。または申込みをFAXなどの返信で受ける場合も上質紙のほうがベストです。
◯用紙の厚さについて
コート、マット、上質と種類は大きく分けて3種類ありますが、紙の厚さはいろいろあります。
55(58)kg、70(73)kg、90kg、110kg、135kgの5つが主に使用する厚さです。なぜ、ミクロンではなくkgが単位になっているかですが、昔より重さで紙の取引がされてきた歴史があるためのようです。例えば78cm×109cmの大きさの紙が1000枚あるときに重さが55kgある場合の用紙の厚さは55kgということになります。
【55kg(58kg)】主に新聞折込チラシなどに使用する薄い用紙。コピー用紙よりすこし薄いです。
【70kg(73kg)】店置きのチラシやフリーペーパー、広報誌などに使用されます。コピー用紙より少し厚い。
【90kg】ネット印刷でよく使用される用紙。主にチラシやフライヤーなどに使用。
【110kg】手にとって厚いと感じられるのがこの110kgから。パンフレットなどに使用されます。
【135kg】ポスターや雑誌の表紙や会社案内などに使用される厚い用紙。
今回は大きく分けて3つの種類の用紙と、5つの厚さについて紹介しましたが、ほかにも色のついた用紙や雨に強い用紙、複写する用紙、和紙のような紙などさまざまな種類があります。それぞれ、印刷物によって適したものがありますので、もしお困りごとがありましたらぜひご相談ください。