三杯目、旅館 平利にて

今回の対談食堂は、横手市にある旅館平利さん。
飲食店として、人々の心に癒しと和のおもてなしを提供する心得や、仕事をする上で大事にしていることについて、七代目の平田直由樹(ひらた・なおゆき)さんに語っていただきました!それではどうぞ召し上がれ。

 

塩辛なな子(以下/塩):今日はよろしくお願いします。

平田さん(以下/平):よろしくお願いします。

:まずは、平利さんについて教えてください。

:明治元年から、旅館として経営していました。それ以前は、染物屋でした。この辺りは染物屋が多かったようで、裏の川の水を使って染料を流すなど、土地柄をうまく利用して商いをしていたそうです。

:そもそも、染物屋さんがどうして旅館に?

:染物を販売する商人(行商)が、大体の目星をつけて買い付けにやってくるのですが、今の時代のように携帯やパソコンがなく、在庫確認などのお問い合わせができないため、お店に足を運ぶまで目星をつけた商品があるとは限らない・・・という時代でした。そうなると、例えば三日後や五日後に目星をつけた商品が出来上がるとなると、「じゃあそれまでこっちにいるか~。」となるのです。ですので、商品待ちの商人が宿泊できる場にしたらどうか?と初代が目をつけ、それから宿屋をはじめました。

:そこからずっと宿屋を営んでいたのですか?

:実はそのあとに、食事も提供できる場所ということで「清翠館平田屋」という名前をつけて旅館業にシフトしていきました。初代が、宿泊と同時に食事もできることをアピールするために、お店の名前が大きく書かれた看板も作って掲げていました。

:確かに、素泊まりだけでなくお食事をつけることは、はるばる遠くから来た商人達に大いに需要がありますよね。ちなみに、いつから「平利」という名前になったのですか?

:二代目が『平田利助』に襲名し、その名前の一部から「平利」と名付けた頃からです。それから、「平利」としてずっと旅館業として営業してきました。しかし、周りにビジネスホテルが増える一方、このまま旅館業一本で生き伸びていけるのか危惧した二代目が、”宿泊のお客様にだけではなく、地元の方々にも平利の料理を食べてもらいたい”という思いから、お弁当を作って販売することを始めました。

:それが今の飲食店平利としての第一歩になっているんですね。時代や人々のニーズはめまぐるしく変わりますものね。そういった気づきって、ひとつに集中すると意外と見えてこないものだとよく聞きます。

 

 

– 一緒に仕事をするなら、気持ちが一方通行にならない相手

 

:アイ・クリエイトとは、二十年ほどのおつきあいがあるのですね!

:そうですね。母の代は別の印刷会社を利用させていただいていたのですが、同級生である(アイ・クリエイトの)副社長と自分が秋田にUターンしてくる時期が一緒で。だったら、赤川印刷に頼もう!というのが始まりですね。それから七年前に合併してアイ・クリエイトになったいまでも、引き続きお仕事をお願いしています。

:同級生と仕事をするってどういう気持ちですか?なんだか想像ができません(笑)

:とても頼みやすいです。例えば「チラシのここをもっとこうした方がいいのではないか?」という提案もしやすいです。

:気の知れた相手だからということもあるのでしょうが、アイ・クリエイトとしてはどうですか?

:スタッフさんと打ち合わせして進めていく上で、感じがいいのと対応が早いところがいいなあと感じました。逆にアイ・クリエイトさんの方から、うち(平利)のお願いした仕事に関して「こういうのもどうですか?」と提案していただいた時があって。納めるまで(気持ちが)一方通行じゃないんだなあと思いましたね。むやみやたらにお金をかけて商品の宣伝方法を考えてもらうより、これだけの予算でどうやったらうまく宣伝できるかということを気軽に相談できます。今は何が正解なのかわかりませんが、単に副社長と同級生だからアイ・クリエイトさんにお仕事をお願いしているのではないんですよ(笑)

:そう言っていただけて私としても嬉しいです。これから仕事をしていく上で、いつか平利さんとお仕事で関わる機会があるといいです(笑)

 

– 七代目の考える、今後のビジョン

 

:老舗だからということではないのですが、和食をはじめ芸妓さんや畳に座って御膳でご飯を食べることといった、そういう古き良き日本の文化をいろんな方々にここ(平利)で味わってもらいたいです。

:素敵です。平利さんの建物自体だけでも十分味わえるのではないでしょうか?

:実はこの建物は十四年前に火事になって建物が全焼した過去があります。その時に、著名な画家や俳人などが宿泊した際に当館に残してくれた書やスケッチが、全部とは言わずともかなり燃えてしまいました。今は、奇跡的に残ったものを額に入れて飾るなどしています。そういった古き良き和の心をお客様に見て味わってもらうだけでなく、後世に残していくためにはいろんなお客さんのニーズに応えていかなくてはならない部分もあります。正直、大変なことも多いのですが、全部拾おうとするのではなく、うち(平利)がお客様に提供できる範囲でやって行こうという気持ちがあります。

:平利さんのチラシやポスターなどからは、和の文化に対するこだわりが伝わってきます。そういうのもあって、正直平利さんに対して「敷居が高い」イメージがありました・・・。

:(笑)。よく(敷居が高いと)言われます。実際はそんなことないんですよ。どこかからお客さんが来るだとか、今日は親戚が集まる日だとか、そういうシチュエーションでお店選びをする際に、「あそこよかったよね、今日行こうか」と想像されるところの一番になりたいと思っています。

 

 

:最後に一言お願いします。

:平利は今年で百五十周年を迎えます。平利の料理人たちには、「和食」というジャンルをもう一度見つめ直してもらい、和食の美味しさをいろんな世代のお客様に伝えていきたいです。

:和食の美味しさを伝えるには様々な手法があると思いますが、チラシやポスターを始め、様々な印刷物の受注はぜひ!副社長を通じてでも、アイ・クリエイトにご発注していただきますようよろしくお願いします!本日はありがとうございました。

 

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いかがでしたでしょうか。百五十年の歴史を築き上げるには、時代の変化に敏感でありながら人々のこころに寄り添うおもてなしが必要ということを強く感じました。業種は違えど、弊社もお客様に対して同じ気持ちであり続けたいです。

食いしん坊の塩辛なな子は、昨年内定式終わりに招待されたお食事会の会場が平利さんだったことをずっと忘れられませんでした。どっしりと構えた外観とこだわりのおもてなしが行き届いた空間に、初めての平利さんだったにもかかわらず不思議とリラックスできたのが心に残っています。今回の対談食堂では、そういった昔を振り返りながらおいしいはなしを頂けました!ありがとうございました。

 

今回の対談場所

店名:旅館 平利

住所:013-0021 秋田県横手市大町6-22

電話:(0182)32-1175

FAX:(0182)32-0977

営業時間:11:00-22:00/ランチ 11:30-14:00

定休日:不定休/ランチは日曜・祝祭日休み

 

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